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"マジックアワー"の空の下、波打ち際を散歩|七里ヶ浜

日没直後、マジックアワーの七里ヶ浜と江の島

(写真:日没直後、マジックアワーの七里ヶ浜と江の島)

鎌倉の海岸線は、大きく、材木座、由比ヶ浜、七里ヶ浜という3つのエリアに分けることができます。

鎌倉市街を流れる滑川(なめりかわ)の河口から東、逗子方面の海岸線を材木座海岸といいます。

次に、滑川河口から海に突き出た稲村ヶ崎までを由比ヶ浜、そして、由比ヶ浜から西、小動岬(こゆるぎみさき)までが七里ヶ浜です。

七里ヶ浜は、「七里」の名のとおり、長くまっすぐな海岸線が続きます。

しかし、厳密には、浜の距離は2.9kmほどで、七里(1里=4km)あるわけではないので、千葉県の九十九里浜などと同様、"長い浜"という漠然とした意味から名付けられたのではないでしょうか。

江戸時代の文献には、すでに「七里灘」「七里浜」といった名称が登場しています。

さて、七里ヶ浜の東端である稲村ヶ崎から、富士山と江の島を撮る構図は、鎌倉の風景写真撮影では、定番中の定番です。

しかし、撮影する季節や時間帯によって、まったく異なる"絵"が撮れるので、腕の見せ所であり、楽しみでもあります。

オススメは、やはり大気の澄んだ、秋から冬にかけての朝か夕暮れの時間帯でしょう。夏は、富士山が見えること自体が希です。

よくあるのは、沈み行く夕日をねらったものでしょうが、上の写真は、あえて夕日は入れず、落日の直後をねらったもの。

日没後、昼と夜の間に訪れる数十分ほどの薄明の時間帯のことを、撮影用語で"マジックアワー"というそうです。

地平線からしだいに、茜色、橙色、そして夜色へと変化する魔法のようなグラデーションの空。この昼空とも、夜空とも違う、不思議色の空の下、波打ち際を散歩する人物。

そして、宝石のように輝く江の島の灯と、シルエットになって浮かび上がる富士山……。

回転する江ノ島灯台の灯や、海岸道路を走る車のテールランプ、夕闇の中を走る江ノ電など、取り入れる要素によって、まったく印象の異なる作品になりますね。

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