冬の荒行 大国祷会成満祭

鎌倉 冬の荒行 大国祷会成満祭

撮影場所:長勝寺(鎌倉)
撮影日:2012/2/11
アクセス:JR「鎌倉」駅よりバス緑ヶ丘入口行 「長勝寺」より徒歩2分
地図:鎌倉紀行 衣張山コース 長勝寺

この写真は、鎌倉・名越の長勝寺で、毎年2月11日に行われる「大国祷会成満祭」(だいこくとうえじょうまんさい)の様子。

陽射しがあるとはいえ、真冬の凍てつくような寒さの中、裸の修行僧たちが頭から冷水をかぶると、周囲に水しぶきが飛び散ります。
以前、最前列で見学していた写真仲間が、まともに水をかぶり、翌日から風邪をひいて寝込んでしまったなんてこともありました(笑)。
それから、勢いよく水をかぶるので、腰のものがとれたり、透けちゃったりしないものかと、あらぬことが気になったりします。

さて、この鎌倉の冬の風物詩ともいえる水行は、日蓮宗の修行僧の修行の一環として行われるもの。
僧たちは前年の11月から100日の間、千葉県の法華経寺に籠もり、1日2回の粥(かゆ)だけの食事と1日7回の水行で心身を清め、この日、長勝寺に戻ってきます。
そして、厳寒の中、国体安泰と世界平和を祈りながら、修行の仕上げとして最後の水行を行います。

特に印象に残ったのが、水行を終えた後の修行僧の研ぎ澄まされた清々しい顔。
人間、余分なものをそぎ落とせば、こういう良い表情ができるんだなと思いました。

しかし、残念なことに、近年、法華経寺での修行中に死亡事故が起きてしまったことをうかがいました。
もちろん、仏の悟りに近づくための厳しい修行ですから、危険が伴うことは本人も同意の上のことでしょうが、やはり死者が出るというのは後味が悪いですね。
伝統を途絶えさせないためにも、事故など起きないように祈るばかりです。

ちなみに、この「大国祷会」が行われる長勝寺は、観光寺ではないので多くの見所があるわけではないですが、帝釈堂の前に立つ日蓮聖人の辻説法像は見事なもの。
この像は高村光雲の作で、もともとは東京の洗足池(日蓮が足を洗ったという霊跡)のほとりに立てられていたのを、長勝寺に移しました。