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鎌倉文学館は、別荘地時代の鎌倉の気品を今に伝える

「加賀百万石」前田家の鎌倉別邸

鎌倉文学館

(写真:鎌倉文学館)

鎌倉文学館の青屋根の洋館は、戦前に建てられた旧前田侯爵家の鎌倉別邸だった建物。

前田家といえば、江戸時代には「加賀百万石」の大大名だった家柄。鎌倉の別邸も、かなり立派な建物です。

この旧前田家別邸の歴史は、明治23年頃、この地に和風建築の館が建てられ、「聴濤山荘」と名づけられたのがはじまり。

その後の火災による焼失や関東大震災での倒壊を経て、昭和11年に現在まで残る洋館が完成。

戦後はデンマーク公使が別荘に借用。昭和39年からは佐藤栄作元首相が借りて、亡くなる前まで週末別邸として使用しました。

昭和58年に建物が鎌倉市に寄贈され、改築後、昭和60年より鎌倉文学館として一般公開を開始。

現在、川端康成、大佛(おさらぎ)次郎、小林秀雄をはじめ、鎌倉ゆかりの文学者300人以上の著書、原稿、愛用品などを展示しています。

平成12年3月には、国の登録有形文化財に指定されました。

鎌倉文学館のバラ

この鎌倉文学館の庭園の一角を占めるのが、ローズガーデンです。

鎌倉文学館のローズガーデン

(写真:鎌倉文学館のローズガーデン)

「鎌倉」「静の舞」「流鏑馬(やぶさめ)」「星月夜」といった鎌倉にちなんだ名前のついたバラなど、約190種、230株が春秋年2回、思い思いの花を咲かせます。

春は5月中旬から6月にかけて、秋は10月中旬から11月にかけて見頃を迎えます。

とくに、春は「バラまつり」が催され、庭園でローズガーデンコンサートなども行われます。

洋館とバラという異国情緒あふれる空間は、明治から昭和初期にかけての別荘地時代の鎌倉の、気品あふれる香りを今に伝えています。

鎌倉文学館のローズガーデン

(写真:鎌倉文学館のローズガーデン)

あと、建物の中に入ったら、ぜひ談話室からテラスに出てみてください。

談話室は、別荘時代には寝室として使われていた部屋で、この部屋のテラスからの海の眺めは、まるで印象派の絵画のよう。

海までは、やや距離がありますが、潮騒の音がきこえてくる気がします。

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