笑い閻魔

笑い閻魔

撮影場所:円応寺(鎌倉)
撮影日:2014/5/12
アクセス:JR「北鎌倉駅」徒歩15分
地図:Google Map

鎌倉五山第一位の建長寺のすぐそばにあるお寺・円応寺。

このお寺の本尊・閻魔大王座像は、仏師・運慶の作と伝わり、「笑い閻魔」、「子喰(こぐい)閻魔」、「子育て閻魔」などの呼び名があります(国重文)。

病気で瀕死の状態になった運慶が、閻魔様の前に引き出されますが、閻魔様から「人々が悪事をはたらかぬよう、わしの恐ろしい姿を彫刻して、見せてやれ。」といわれ、現世に戻って彫ったのが、この像なのだそうです。

再び生き返ることができた喜びから、運慶が笑いながら彫刻したので、どことなく笑っているような表情になったといいます。

この閻魔大王は、子供との縁が深いようで、小さな子供にまつわる様々な逸話が残っています。

道行く親子が山賊に襲われたとき、閻魔様が子供を飲み込みました。これを見て驚いた山賊が逃げ出すと、閻魔様は子供をはき出して、守ったといいます。

また、津波にさらわれた子供たちを、閻魔様が舌をのばして捕らえ、口の中に放り込み、救ったという話も伝わります。

閻魔像の特徴的な舌から、このような話が生まれたのかもしれませんが、子供を守り育てる「子育て閻魔」としても親しまれています。

江戸時代には、閻魔像の口の中から、舌に見立てた赤い絹糸を垂らし、反対側の糸の端を握って、お参りしたそうです。

仏教では、人に苦痛を与えるのが、もっともやってはならない「悪行」。その意味では、閻魔様も罪人を地獄に落とし、苦しみを与えています。そこで、閻魔様は、地獄へ行く亡者の数に応じて、毎日、鍋いっぱいに赤く煮えた鉛を飲み込むという苦行を自らに課しているのだそうです。

閻魔様が恐ろしい姿をしているのは、その姿を見て、人々が悪行を行わないようにするため。人々が悪行を成さなくなれば、閻魔様も苦しみから開放されるのです。