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「額縁庭園」で知られる宝泉院でゆったりと

大原といえば三千院

雪に閉ざされた冬の大原

(写真:雪に閉ざされた冬の大原)

京都市北部の大原といえば、

きょぉとー おおはら さんぜんいん♪
(京都 大原 三千院)

という歌のとおり、なんといっても三千院が有名です。

それから、平清盛の娘で、安徳天皇の母となった建礼門院徳子(けんれいもんいんとくこ)が、晩年を過ごした寂光院も、徳子を偲んで訪れる人の多いお寺。

ですが、私が大原で一番いいなと思うのは、宝泉院というお寺です。

抹茶とお菓子をいただきながら、お庭をゆっくりと拝観できる大人向きのお寺。

「額縁庭園」とは、どのようなお庭?

この宝泉院の客殿から見ることができる庭は、いわゆる「額縁庭園」で、柱と柱の間を絵を飾る額に見立てて鑑賞します。

座る場所は、緋毛氈(ひもうせん)が敷かれているところではなく、庭から離れた位置に陣取って、ズームアウトして眺めた方がいいでしょう。

庭園には、大きな五葉の松をはじめ、楓、桜、梅が配され、その向こうに竹林、さらに竹林の間に山肌が垣間見え、という感じで、山里、大原の風情が凝縮されているようです。

ちなみに庭は、「盤桓園(ばんかんえん)」と名付けられていますが、「盤桓」とは、うろうろすること、ぐずぐずすることを意味し、転じて、立ち去りがたい庭という意味で、「盤桓園」と名付けたとのこと。

宝泉院の額縁庭園「盤桓園」

(写真:宝泉院の額縁庭園「盤桓園」)

宝泉院で、もうひとつ忘れてはならないのが、書院廊下の「血天井」。

関ヶ原の合戦の前哨戦となった伏見城の戦いで、徳川家の家臣・鳥居元忠(とりいもとただ)一党が、伏見城を死守して自刃した、その部屋の床板の遺構の一部を使ったというのが、この天井。

ちなみに、伏見城の遺構を使った血天井と伝わるものは、宝泉院だけでなく、養源院など京都のあちこちにあります。

いわれてみれば、確かに天井のシミは、人間の顔のように見えます。

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