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世界的に有名になった庭、京都、龍安寺の石庭

外国人の姿も多い

龍安寺石庭

(写真:龍安寺石庭)

龍安寺の、おそらく"世界的に"有名な石庭です。

1975年に、英国のエリザベス女王が公式訪日された際に、この石庭を見学され、絶賛されたことが海外のマスコミに報道され、知名度が一気に上がりました。

そんなこともあり、この龍安寺の石庭を見学されている外国人観光客の方は、本当に多いですね。

この写真を撮影したとき、二人組の若い女性が、石庭を眺めながら座っていたので、どこから来たのか尋ねてみると、ウクライナからの旅行だそうです。

ウクライナというのは、旧ソ連の国。

私の片言のロシア語では、それ以上、会話がはずむことはありませんでしたが……。

日本と、それほどなじみ深くないと思われる国から来た人たちが、龍安寺の石庭を眺めているというのは、ちょっと不思議な感じがすると同時に、うれしく思いますね。

虎の子渡しの庭

さて、この石庭についての解説は、あちこちのサイトに書いてありますから、ここで長々と書く必要はないと思いますが、一般には「虎の子渡しの庭」などと言われています。

一面に敷き詰められた白砂を水に見立て、親虎が子虎をかばいつつ、渡河する様子を表現しているというわけです。

まあ、それも言われてみれば、という感じです。

茫洋たる海に浮かぶ島々という感じもしますし、心が渇いてしまっているときなど、ただの砂と岩にしか見えないときだってあるでしょう。

作庭者は不明。したがって作庭意図も明らかになっていませんから、もう、この庭に何を見るかは、見る人任せということでいいのでしょう。

龍安寺石庭

(写真:龍安寺石庭)

お寺で渡されるパンフレットにも、この石庭に関する説明らしい説明はなく、ただ、

「石の象(かたち)、石群、その集合、離散、遠近、起伏、禅的、哲学的に見る人の思想、信条によって多岐に解されている。」

とだけ書いてあります。実にシンプルです。これ以上、説明のしようがないのだと思います。

在るがまま。見えるがまま。

余計な先入観を入れず、余計な説明を加えようとせず、まずは、そのものと向き合ってみることから始めることが、大切なのだと思います。

吾唯知足

龍安寺で、もう一つ、ぜひ見ておきたいのが、「知足の蹲踞(つくばい)」と呼ばれるもの。

蹲踞とは、茶室の入口に置かれ、手を清める水を張った手水鉢のこと。「知足の蹲踞」は、石庭とは建物をはさんで反対側に置かれています。

中央の四角い穴を文字の一部に見立て、「吾唯知足(ワレ、タダ、タルヲシル)」と読みます。なんとも趣深いデザインですね。

知足の蹲踞

(写真:知足の蹲踞)

意味は、簡単に言えば、「欲をかかず、今あるもので満足すべき」ということから、ひるがえって、「与えられているものに感謝せよ」というメッセージになると思います。

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