真如堂の猫

真如堂の猫

撮影場所:真如堂(京都)
撮影日:2010/4/2
アクセス・地図:真如堂ホームページをご覧ください。

お寺には二種類あると思う。

とにもかくにも修行の場で、一歩、境内に足を踏みいれれば、凜とした空気が支配しているというお寺。

もうひとつは、近所の人たちや観光客が、和気あいあいと集うようなお寺。

前者のほうは、たまに訪れてみると、普段の怠惰な自分を戒めて、ピシッと背骨を伸ばしてくれるような気分がします。こういうお寺は禅宗のお寺に多い。

後者は、世知辛い世の中にあって、潤滑剤というか、オアシスのような役割を果たしているような感じ。真宗のお寺や日蓮宗のお寺に多いように思います。

もちろん、どちらがいいという訳でもないし、世の中には、父と母のように、どちらも必要なのでしょうが、真如堂はあきらかに後者のほう。

観光客が集まる「哲学の道」からは、白川通りをはさんで反対側の、静かな岡の上にあることもあって、ほとんど観光客も足を運ばないお寺。

夕方、子連れの母親が、「もう夕食の支度の時間だから帰るわよ」と、夕日を背に、子供の手をつないで帰るような、近所の公園みたいなお寺。

こう書いてしまうと、本当にどこにでもあるお寺のように思えますが、歴史的には、一条天皇が本堂を建て、勅願寺にしており格式も高く、本堂と、本尊の阿弥陀如来像が国の重要文化財に指定。さらに、墓地には、俳人の向井去来の墓があるという、すごいお寺。

こういうなにげないところにすごい物があるのが、いかにも京都らしい。

昼間、静かなお寺の境内の片隅に陣取っているのは、猫たちです。