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見学の方法も独特。"京都三大奇祭"の一つ「鞍馬の火祭」

"京都三大祭り"に"京都三大奇祭"

鞍馬の火祭

(写真:鞍馬の火祭)

京都は"祭り"が多いことで知られ、大小あわせ、年間300余りの祭りがあるとされます。

中でも有名なものといえば、"京都三大祭り"。

毎年5月15日に行われる上賀茂神社と下鴨神社の例祭である「葵祭」、7月丸々一ヶ月をかけて行われる八坂神社の祭礼「祗園祭」、そして、京都の誕生日(平安京に遷都された日)である10月22日に開催される「時代祭」の3つの祭りです。

場合によっては、これらに「五山送り火」を加えて"京都四大行事"ということもあります。

これとは別に、"京都三大奇祭"というのもあり、「鞍馬の火祭」(由岐神社)、「今宮やすらい祭」(今宮神社)、「太秦の牛祭」(広隆寺)の3つを指します。

本稿では、このうちの鞍馬の火祭の様子をレポートしたいと思います。

鞍馬の火祭の歴史

鞍馬の火祭は、毎年、時代祭と同じ、10月22日に開催されます。

2015年10月22日、昼間行われる「時代祭」の観覧を終えて、京都市街から鞍馬方面へ向かう「叡山電車」に乗り込み、鞍馬に到着したのが17:00近く。

日暮れまではまだ少し時間があり、町中を歩いていると、あちこちに祭りで使う松明(たいまつ)が置いてあります。

鞍馬の火祭

(写真:鞍馬の火祭)

鞍馬の火祭の歴史は古く、平安時代の朱雀天皇(在位:930~946年)の治世の頃にさかのぼります。

当時、関東では平将門の乱、九州では藤原純友の乱が起こり、「天慶の大地震」などの天変地異も頻発したことから、天慶3(940)年に御所にまつられていた由岐神社を都の北方の護りとして、鞍馬に遷宮することにしました。

この遷宮の際の松明を持った人々の行列が、約1kmにわたって続く壮麗なものだったといい、これを目の当たりにした鞍馬の人々は感激し、由岐神社の霊験とともに、祭りとして伝えることにしたのが鞍馬の火祭の起源とされます。

鞍馬の火祭が"奇祭"と呼ばれるのは、松明を持った人々の掛け声が、「サイレイヤ、サイリョウ」(祭礼や、祭礼の意味)という独特のものであることや、「チョッペンの儀」という、フンドシ姿の2人の男性が神輿の担ぎ棒に逆さにぶらさがって進む、「通過儀礼」の意味がある不思議な儀式があることなどからです。

勇壮な火祭りは、見学の方法も独特

変わっているのは祭りの内容だけでなく、見学の方法も独特です。見物客は決められた一方通行の見学コースを立ち止まることなく、グルグルまわりながら祭りを見物しなければなりません。

祭りが始まってから時間が経つにつれ、次第に人が増えてくるため、見学コースでは所々で渋滞が起き、なかなか先に進めなくなることもしばしば。

また、見学コースの一部は田んぼのあぜ道のような場所もあるので、履き物には注意されたほうがいいでしょう。

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