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凍れる音楽「東塔」をはじめとする薬師寺伽藍の眺め

薬師寺「東塔」とは?

薬師寺東塔[左]と金堂[右]

(写真:薬師寺東塔[左]と金堂[右])

奈良を代表する寺院のひとつ、「西の京エリア」の薬師寺。

とくに、国宝に指定され、明治時代に、アメリカ人の東洋美術史家であるアーネスト・フェノロサ(1853年~1908年)が"凍れる音楽"と讃えた「東塔」の美しさは、筆舌につくしがたいものがあります。

東塔は、国宝に指定され、薬師寺で現在も唯一残る「白鳳時代」の建築。「白鳳時代」というのは、美術史でしか使われない時代区分で、

広い意味では、大化の改新(乙巳の変)のあった645年頃~平城遷都の710年まで

狭い意味では、法隆寺が焼亡した670年頃~平城遷都の710年まで

を指します。ちなみに、それ以前を「飛鳥時代」、それ以後を「天平時代」と呼んでいます。

"凍れる音楽"の意味は、屋根と屋根の間に裳階(もこし)と呼ばれる飾りをつけた東塔の外観が、あたかも動きのある旋律のようであり、その気品のある造形美が、「美しい音楽をその場に瞬間的に凍らせてしまったようだ」というわけです。

東塔は、さすがに奈良時代の建物ということで、あちこち傷んでおり、解体修理工事中です。次にこの美しい姿を見ることができるのは、2020年の予定とのこと。

煌びやかな薬師寺西塔

(写真:煌びやかな薬師寺西塔)

一方、東塔と対をなす「西塔」は、昭和56年に再建されたもの。

煌(きら)びやかに彩色された西塔を建てる際には反対意見も多かったともききますが、恐らく数百年、いや数十年の後には、西塔も鮮やかだった色彩が退色し、現在の東塔のように古色ゆかしくなっているのかもしれません。

薬師寺の伽藍を眺めるベストポジションは?

さて、東塔と西塔が並び建つ薬師寺の美しい伽藍(がらん)、もちろん近くで見るのもよいのですが、一番美しく見えるのは、薬師寺の近くにある大池の対岸からの眺めでしょう。

ここからは東塔、西塔、薬師堂がきれいに並んで見えますし、伽藍が大池の水面に映って、これがまたいいですね。

大池越しに見る、ライトアップされた薬師寺の伽藍

(写真:大池越しに見る、ライトアップされた薬師寺の伽藍)

奈良では、毎年夏の恒例行事として、薬師寺も含め、あちこちで夜間ライトアップを行いますが、薬師寺のライトアップも、ここから、とてもきれいに見ることができます。

何事も、ちょっと距離を置いて眺めているのが、一番いいのかもしれませんね。トゲのある美人とか、いろいろと。

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